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父と娘、時々息子

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 それが今、書いた備品類なのである。
 タオルがあるホテルは高級ホテルで星でもあるのか?となるほど常時タオルなし。
 その為、日本から持参する必要性があった。
 また、ヨーロッパは田舎であればあるほど不便で、いらないものに限って良いものを備え付けている。
 先ほど書いたキッチンや、調理道具、マッサージ機能付きシャワーヘッド(だが、水圧が構造上低いためただの飾りと化していることが多い)、洗面台が横並びで二台あったり、部屋の中にもう一つ部屋があったり(聞くところによると貴族用で使用人が使う部屋だとか)。
 まぁ、それであるからこそリゾートで、旅で、長期休暇、夏休みなのだろう。
 騒がしい現実から離れたい、すなわち不便であり、休暇であるとの認識のヨーロッパ。
 日本の感覚で旅行すると痛い目に遭う、と当時は脅されるほどであった。
 近年はまだ便利になった方だという。
 ホテルの部屋にタオルとドライヤーのついたホテルが6件中4件の割合で出てきたそうだ。
 それもヨーロッパ人が旅行で日本に訪れて学ぶ機会も多くなり、日本人もヨーロッパに訪れる機会が増えたため、ニーズに合わせたのもあるがジャパン贔屓の人達がもてなしに触れて感銘し少しずつ変わりつつある。
 日本のバックパッカー用宿泊施設といえば、ゲストハウスか昔ながらの安民宿である。
 そのゲストハウスでも安民宿も、タオルの無料にしても有料にしても貸し出しがあるわけだ。しかもドライヤーまで。

作品名:父と娘、時々息子 作家名:SAYA.