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父と娘、時々息子

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01・父という人




 0・現状にも触れたとおり、私達は似たもの親子であった。
 考え方、情に感じやすく、かといって違うと思ったものは頑として受け止めず、間違っていた時の変わり身の早さに、極論好き・・・。
 そんなことからにより、よく父と討論していたことを思い出す。
 この討論に関しては、我が家の通過儀礼と言いますか、ギリシャ人並みに哲学・私論並べるの好きな家なんですわ。

 あぁ、たまに朗読調の中に関西弁混ざるのも我が家の特徴だ。
 関西口調が入ってきたり、読みなれない言葉回しを見つけたら著者の素顔、本音だと受け取っていただきたい。

 話しを戻そう。

 その討論好きが度を過ぎると、朝方までお酒の入ったグラスを片手に反対の手の中には乾き物といわれる、おかき類のおつまみを握っている。
 そうなると父の舞台が本番へと移る。
 そこからが我が独り舞台と言わんばかりに張り切り、友人らには口下手で通っている父の口は一気に達者になる。
 兄弟たちはそれを止めることなく、むしろ止めたほうが後々めんどくさいことになることを知っているので一度は受け止める。
 その後、反論がある者は日を改めて話しを蒸し返し、別のところで叱咤されるわけだ。
「なんでその時に言わんねや!!!でもな、俺は・・・」とまた前回の話について本人が満足するまで、クドクドと始めるわけだ。

 そういうところも実はいうと私も私以外の兄弟達も、どうやら根強く持っているらしい。
 自分が正しいと思い込んでいるときこそ、しつこい人間の集まりが我が家族である。



 次に思いつくのは、温厚に見えて実は危険思想の持ち主である。
 もちろん危険なのは思想だけで、行動に移さない常識はちゃんとある。
 父の一番の爆弾発言は「みんなでこの列島沈めたらええねん。」には、開いた口が塞がらなかった。
 理由は腐った日本政治の在り方に言った一言なので、「お、おぅ・・・。」との反応しかできなかったのは言うまでもない。

作品名:父と娘、時々息子 作家名:SAYA.