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きみのもとへ

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第1ステージ:オレに刺されたことが一度もない
まだ恋を知らないので「あれ?あの人のことが気になる」「え?好きって言われたけど何?」なぁんだ、思い過ごしね…… と何の反応もない。よって痒みも出ないってことです。

第2ステージ:オレに刺された翌日に痒くなる
「あら?前にもこんなことがあったけど」と何度か憧れや告白されるとかの恋をするうちに そういう場面をドキドキするときめきを体に感じたりや脳が認識するようになる。すると『次に告白されたときは対応しなきゃいけない』となるのです。でも恋の初心者は すぐには返事ができない。告白されてから1〜2日目に「あ、私も好きかも」と遅れて気付いたり 返事のタイミングが延びてしまったりするわけです。

第3ステージ:オレに刺されてすぐに痒くなるけど 一度治まり 再び痒くなる
恋を何度か知ると 恋することや愛されることにすぐ気付くようになるでしょ。「早く返事しないと ほかの誰かに取られちゃう」とか「誰かに先越されちゃう」とか過剰に反応するわけですよね。即!「痒い 痒い かっゆいぃのぉーーーー」というわけ。なのに「あれ?本当に 彼または彼女でいいのかなぁ」って「もっといい相手がいるんじゃないか?」と情熱が引く。まあ冷静になるといったほうが 品がよろしいですか。
いわゆる 一度痒みが治まるのです。ところが ところが……
翌日 はたっと気付いたり、ほかの誰かと仲良くしているのを見たりすると妬けてくるのです。はい、これまた痒くなるのです。

第4ステージ:オレに刺されてもすぐに痒くなるだけ
恋に落ち着きが出てくると 相手の軽率な行動もおおらかにみることもできるようになるのです。と思うのですが……
「ごめん」「もう!!! どうして?」と怒っても やっぱり彼が 彼女がいい。
「もう… 今回だけよ」「わかった。仲直りしようね」「じゃあ おごって…」
なんて感じになるのかどうかは 蚊のオレにはわかりません。

第5ステージ:オレに刺されても何の反応もない
最終的に 恋も オレたちの唾液腺物質にも 心の持ちよう 体が慣れ、即!痒いアレルギーの反応も消えていく。
恋が実って 結婚して「空気みたいな存在がいい」なんて刺激がいらなくなってくるようです。もっと シニア世代になると、オレたちに刺されても何の反応も出なくなる。
だけど 不可思議なことで ヒトは違うアレルギー反応を求めたくなることもあるそうです。

まあ ややこしいといえば そうなのですが……

作品名:きみのもとへ 作家名:甜茶