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暗躍甲冑の後味
暗躍甲冑の後味
novelistID. 51811
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脳内現実溢れて知覚

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自己中心的戦争回避

大きな川を挟んでアパとエギルという二つの国がありました。その二つの国の住民は自己中心的で他人に無関心な人間ばかりでした。
なので近所付き合いというものは全くなく、誰がどこにいて何をしているかなど興味がありませんでした。
ある時、二つの国はお互いに戦争をすることになりました。各国の偉い人が国中の人たちに戦争に参加するように通達を出しました。
それは男女関係なく、もちろん子供も老人も関係ありませんでした。
しかし。
「戦争している暇があったら少しでもこのキャラのレベルを上げるよ」
「戦場だなんてそんな汚らしいところに行くなんて正気の沙汰と思えないわ。綺麗にする苦労を知らないのね」
「銃も剣も知識がなければただのガラクタさ。この世で一番価値があるのは知識だよ。戦争なんて勉強の邪魔でしかないよ」
「俺はただ殺すのが好きなんだ。殺し合いには興味がねえな」
「おいおい、折角投資した会社の株価が上がってきたんだ。戦争に行っている間に儲けを逃したらどうしてくれる」
「戦争中って美味しいものが食べられないんでしょう?そんなの耐えられないわ」
「このカードを手に入れるためにいくらつぎ込んだと思ってんだ。サーバーがぶっ壊れたら全部パーじゃないか」
「そもそもこのワシが手を汚してまで殺す価値がある人間がいるとは思えないが」
「兵士って森の中で野宿するのよね。虫がうじゃうじゃいるところで寝るなんて考えただけでも気持ち悪い」
「この国の軍服って趣味じゃないんだよね。僕はダサい服は着ない主義なんだ」
「通達したはいいが面倒くさいからサボるか。久しぶりに昼まで寝るぞ」
「死ぬのも殺すのも愚かな奴らがやることよ。私には関係ないわ」
翌日。空は雲一つなく綺麗に晴れた気持ちいい一日でした。住民は思いました。
「今頃戦争している奴らは馬鹿だなあ!」