ラブ・アゲイン
「ラブ・アゲイン」
昼下がりの港のラブホテルからは、魚市場から出港した船が一隻、航跡を描いて橋の下を潜り抜けて行くのが見えた。そして岸壁にはコンテナを積み込むクレーンが動き、リフトを運転して働く人達が小さく見える。
開け放した窓のカーテンは海風に揺られ、それらの日常の姿をちらちら垣間見せるのだった。
「みんな働いてるのに、こんな平日の真昼間、裸になってエッチするの・・・なんだかちょっと罪悪感にさいなまされるね」敏恵が言った。
「悪かったな、呼び出したりして・・・来るとは思わなかったよ」
そう言うと康夫は全裸で横たわる敏恵にシーツを被せ立ち上がり、海風に開いたレースのカーテンを閉めにいった。
康夫は一週間前、携帯のアドレス帳に埋もれていた敏恵のメルアドを再発見した。敏恵は3年前に付き合っていた過去の女だった。まだ消してなかったのか・・・と意識の奥底に沈めていた彼女のアドレスを眺めていると、会いたい気持ちが泡のように浮き上がってきた。
今更どうすんだよ・・・一年付き合って、自然消滅のように消えた仲だ。それに彼女だって新しい彼氏がいるはずさと一度はそ知らぬふりをしたが、久しぶりに思い出す敏恵の裸がまたメルアドを再確認させた。
そして、ちょっと戸惑ったがメールを打つことにした。
昼下がりの港のラブホテルからは、魚市場から出港した船が一隻、航跡を描いて橋の下を潜り抜けて行くのが見えた。そして岸壁にはコンテナを積み込むクレーンが動き、リフトを運転して働く人達が小さく見える。
開け放した窓のカーテンは海風に揺られ、それらの日常の姿をちらちら垣間見せるのだった。
「みんな働いてるのに、こんな平日の真昼間、裸になってエッチするの・・・なんだかちょっと罪悪感にさいなまされるね」敏恵が言った。
「悪かったな、呼び出したりして・・・来るとは思わなかったよ」
そう言うと康夫は全裸で横たわる敏恵にシーツを被せ立ち上がり、海風に開いたレースのカーテンを閉めにいった。
康夫は一週間前、携帯のアドレス帳に埋もれていた敏恵のメルアドを再発見した。敏恵は3年前に付き合っていた過去の女だった。まだ消してなかったのか・・・と意識の奥底に沈めていた彼女のアドレスを眺めていると、会いたい気持ちが泡のように浮き上がってきた。
今更どうすんだよ・・・一年付き合って、自然消滅のように消えた仲だ。それに彼女だって新しい彼氏がいるはずさと一度はそ知らぬふりをしたが、久しぶりに思い出す敏恵の裸がまたメルアドを再確認させた。
そして、ちょっと戸惑ったがメールを打つことにした。