魔九志夢(まくしむ)のアド・ミス物語
こんな経過で、断崖絶壁の下の僅かな砂浜に、その願い通り上陸し、バーベキューをしました。大人たちはビールで乾杯、そしてお昼寝です。魔九志夢たちはその隙に冒険へと。とは言っても、小さな浜のためすぐ終わりました。それでも奥まった岩の間に発見したのです、石段を。
「行ってみよう!」
魔九志夢の号令に、麻里鈴(まりりん)は泣きべそをかいていましたが、彼女の手を取って岩の間をスルリと抜けました。そこからみんなで500段は登ったでしょうか、ぱあっと前方が開けた場所へと出ました。
「こりゃこりゃ、人間の子供たち、よう来やんした」
森の奥から三毛猫の顔をしたお婆さん、ミケニャン婆さんが…なんとパンダ猫たちと一緒に現れました。それがあまりにも変ちくりんでみんながポカンと口を開けてると、兎の耳を持つ犬が横から喋り掛けてくるではないですか、「ワンシャー、ウサ犬じゃ、こっちへワン」と、後は先頭に立って二足歩行での道案内。これに恐々ながら付いて行きますと…。
♪♪ 地球のガキンチョが やって来た
青い花びらを 宇宙へと舞い上げて
踊れや祝え 異次元島の生き物たちよ ♪♪
作品名:魔九志夢(まくしむ)のアド・ミス物語 作家名:鮎風 遊