小説が読める!投稿できる!小説家(novelist)の小説投稿コミュニティ!

二次創作小説 https://2.novelist.jp/ | 官能小説 https://r18.novelist.jp/
オンライン小説投稿サイト「novelist.jp(ノベリスト・ジェイピー)」

あなたにどう?

INDEX|3ページ/10ページ|

次のページ前のページ
 


いろいろな広告欄を横目に見ながら、僕はSNSの中を彷徨っていた。

そんな日常の中。僕の投稿した言葉にコメントが付いていた。
ハンドルネーム。
はて? 男か、女か。それ以前に 何と読む?
趣味からみると、男性のようだ。面白いということが書いてあるし、その言葉に惹きつけられる。一応 挨拶とお礼をしておこう。
その二時間ほど経った頃、また別のコメントの書き込みがあった。
やっと、僕の言葉も誰かに読んで貰えるようになったこと。それはとても嬉しいことだった。僕の投稿意欲は右肩上がりになっていった。
ひとり、ふたり、多い時には五件も書き込みがあるようになった。
僕も、積極的に立ち寄って、みんなからの情報に笑ったり、夢中になったり楽しくなってきた。

ふと、どの投稿にも書き込みをしてくれているハンドルネームに気が付いた。
「また書いてくれているけど、なんて読むんだろう? 男? 女?」
僕は、これはきっかけだと、その人のページに飛んだ。
僕のページにもあるコメント欄に書き込みを入れた。
『はじめまして。いつもお立ち寄り頂きありがとうございます。』
僕の書き込みが閲覧欄に並んだ。
そのページの人のプロフィールを見た。
男女の区別は、公開されていなかったが、その文章の様子から女性のようだ。それに僕へのコメントが、遅かれ早かれ 僕を此処へ案内するのはわかっていた。やんわりとした言葉で、誰も傷つけない。そんなコメントだった。拙い僕の言葉を、暖めてくれるような返事もあった。

僕は、そのページに入り込むのが日課のようになっていった。
(僕に 好意を持ってくれているのかなぁ。きっとそうだ)
僕の夢中は、徐々に相手を創造し始めた。プロフィールに書かれた趣味嗜好やコメントの言葉の雰囲気から創り上げる僕の勝手なマドンナ。すでに女性と決め込んでいた。

作品名:あなたにどう? 作家名:甜茶