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あなたにどう?

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最近は、仕事にパソコンが入り込んで 一日中モニタとにらめっこしていることもある所為か 眼精疲労に悩まされることもある。しかし、便利だ。データ処理も早いし、書類作成も検索しながら作業は進むし、やや慌て者の自分としては訂正において 書き直す手間が楽なのが大いに助かっている。
仕事が一段落して退社時間を迎えると、事務椅子の背凭れにやや汗ばんだ背中を押し付け、腕を持ち上げ、上腕二頭筋に衰えを感じる力こぶを盛り上げる。そのまま両手の指を首の後ろ辺りで組むと、真夜中の動物園から聞こえそうな呻き声を発する。
可愛い女子事務員さんにクスッと通り過ぎられ、ベテランオバチャン社員にこった肩口をバシッと叩かれ、「お疲れさまね」と言われて席を立つ日々だ。
「やれやれ」
そんな言葉を噛みしめながら、帰宅する。疲れた足どりで「ただいま」となる。

それなのに、毎晩のようにパソコンのスイッチを入れてしまうようになった。

半年前に同僚が、昼飯を食べながら楽しげに話したことに興味を持ってしまったのだ。
「一年前にさぁ、SNS始めたんよ。趣味の話で交流ができてさ。そんな中で知り合った人とさぁ…。まあ今のところ言葉だけだけど、何となく個人的な話なんてしちゃってさ…。」
僕は、そんな話に 暫くSNS探しをして、あるところに登録をした。
期待はするなと自分に言い聞かせても 同僚への羨ましさとわずかなうしろめたさを感じながら(あ、僕の奥さんにね)楽しいことが始まった。

しかし、なかなかどうして… 自分が何かを投稿しても返って来る反応はまだまだ少ない。
何か 話題はないものか。と思い浮かぶものを検索をしてみた。
適当に言葉を打ち込んで検索する。連なる検索エンジンから適当に選ぶ。
「なるほどね」
だけど、おまけがついてくる。おまけならいいだろうって?
悪くはないし、そのおかげで料金を払う必要はなく利用できるのだ。ありがたい。
ページに掲載する企業の広告料金で運営されるためらしいがその時だけに終わらない。
前々回、メガネの検索をしたら 一週間メガネの広告に追いかけられた。先日は、春の服装でプリーツスカートを検索したら 通販会社のレーススカートが広告欄に張り付いた。
これには、正直まいった。
もちろん、このパソコンは、僕の所有のものだが、時折、僕の奥さんも借りに来る。
そして、このスカートの広告欄だ。
「何を見ていたの?」
「ちょっとな」
「ちょっとなって調べると、スカートが出るのね。便利だこと」
言い訳すら通じないような状況が、起きうることを知った。気を付けよう。

作品名:あなたにどう? 作家名:甜茶