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今日も空は青い

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 「とりあえず、俺の言うとおりに線を繋いで。」

 線を繋ぐと言われても、線の被覆を取らないと繋げない。 
 被覆を取るには、専用工具で剥くか、ニッパーで剥かないと取れない。

 「あの、なんか工具貸してもらえません?」
 
 「まだ、工具類渡してもらってなかったんやな。おい、西原、工具類一通り用意しといたって。」
 「機械係で使っていたのと重複するやつは省いて良いから。」そう西原に伝えた。

 「じゃ、俺の貸すから。」そう言いながら、私にニッパーを渡した。
 「ニッパーで剥くと、芯線を傷つけたりしないように気をつけないとあかんで。」

 意外と慣れるまで、難しい。ちょっと力を入れすぎると、芯線を切ってしまう。
 「あかんなあ。なかなかうまい事でけへんわ。」

 「やっぱり?俺が線作ったるから、言う通り繋いで。」
 「はーい。」

 「これをここに繋いで、反対側をここに繋いで。・・・これを・・・」
 あれこれ言いながら、10分ぐらいして、やっと繋ぎ終わった。

 「ちょっと、休憩でもしよか。煙草吸ってもいいよ〜。」

 そう言われて、おもむろに煙草に火をつける。
 ふ〜〜。
 線を剥くのは意外と難しいな。
 吐いた煙が上へ上っていくのを見ながらそう思った。

 「工具類準備してきたで。あと、圧着ペンチだけ予備無いから注文してきた。」
 「おう。サンキュー。栗本へ渡したって。」

 私は、西原から工具を受け取り、工具ホルダーへ差し込んだ。

 「それじゃあ電源入れるから、端子口に触るなよ。感電するぞ!」
 「はい。」
 「PB押して。」そう言われ、私はPBを押した。

 PBを押すと、マグネットスイッチが働き、PLが点灯した。
 PBを押すのをやめると、ランプが消えた。

 「この回路はPBを押すと、マグネットスイッチが励磁して、2次側に繋いでいるPL送りに電圧が流れる単純な回路や。」
 「2次側って?」と私が聞くと、
 「2次側って言うのは、このマグネットスイッチで言うと、励磁すると、ここの接点が繋がるやろ。通常下側が2次側。
  逆に、上が1次側で、ここが励磁していない時でも、電圧が有る所や。」

 要は、1次側が入り口で、2次側が出口ってことか・・・
 このくらいなら、まだついていけるな。

 「それじゃあ、今日はこのくらいにして片付けよか。」
作品名:今日も空は青い 作家名:そ ら