SAⅤIOR・AGENTⅡ
サイモンのアイパットの画面には2つの脳波が映し出されていた。
画面の半分が白い線で区切られ、上半分は恵、下のは舞の物となっていた。
しばらくの間は2人供別の脳波だったのだが、時間が経つにつれて舞の脳波が恵の物と同じ波長になって行った。
そして完全に一致すると上下に分かれていた脳波が1つに重なって微弱だが揺れ動き、元に戻った。
「よし、上手く夢の中に入り込んだみたいだ」
「そう、後は妹さんを信じましょう」
千鶴はため息を零しながら目を閉じた。
するとその時、エンゼルに通信が入った。
『ミーゼル、タクミ達から連絡よ』
「分かったわ、 ……タクミ君、どうしたの?」
『千鶴ちゃん、すまねぇ! 実は……』
「ええっ?」
匠からの連絡を聞いた瞬間、千鶴は顔を強張らせ、背筋が凍りついた。
作品名:SAⅤIOR・AGENTⅡ 作家名:kazuyuki