SAⅤIOR・AGENTⅡ
こんな事初めてだった。
オレは心の中に舞が助けを求めた様な気がした。
(舞っ!)
オレは両腕に渾身の力を入れる。
「むおおぉぉおおおっ!」
サイコ・ロープがミシミシと音を立てた。
様子がおかしいと思った千鶴ちゃんが後ろを見ると慌ててオレに言って来た。
「ちょ、何してるのタクミ君! 体が千切れるわよ!」
知った事じゃねぇ!
オレの体がどうなろうが構わねぇ、舞が助けを求めたと思った以上は迷ったりはしない!
オレは蓄えていた全エネルギーを開放した。
「うおおおおおっ!」
オレの体が全身に輝いた。
蓄えていた全エネルギーを使って両手を広げるとサイコ・ロープは散り散りに引きちぎれた。
「舞っ!」
オレは猿ぐつわを外して叫び、テレポートした。
作品名:SAⅤIOR・AGENTⅡ 作家名:kazuyuki