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SAⅤIOR・AGENTⅡ

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 その頃……
 タクミ達のマンションの一室。
 丁寧に片付けられた塵一つ落ちていない部屋の中では千鶴が右手に紅茶の入ったカップを持ちながらノートパソコンに向かって顔を顰めていた。
「参ったわね、こんな時に……」
 千鶴はティーカップに口を当てて紅茶を口に含んだ。
 画面には1人の異星人と地球では見た事も無い文字が映しだされていた。
 姿は地球人に近いが、緑色の肌に赤い2つの目と尖った耳、黒く袖の長い服を着た異星人の名はライマーク星人『ドーン・バニッシャー』、仲間達と供に惑星ザリアで多額の宝石を盗み出して指名手配されている凶悪犯だった。
 仲間達の方は宇宙警備隊に逮捕されたのだがドーンだけは取り逃がし、盗まれた宝石はドーンだけが行方知れずとなった。
 宝石の行方はドーンだけが知っていて、強盗とは別の共犯者が持ち出したと言われている。
 そのドーンがサテラ・ベースに潜伏していると言う情報が入っていた。
「……エンゼル、タクミ君に無線を繋いで」
『ミーゼル、この仕事は月面担当のセイヴァー・エージェントの仕事でしょう、あの子は関係ないわ』
「ええ、でも万が一って事があるわ……知らせておいて損は無いわ」
『……分かったわ』
 千鶴は深くため息を零すとエンゼルに手を当てた。