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SAⅤIOR・AGENTⅡ

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「クソっ!」
 すると刀堂が仲間達の前に出ると刀を構えた。
 しかし刀堂の手が怯えていた。
 剛田とこいつはエイリアン・ハンターの中でも手だれなんだろう、仲間が一瞬でやられた事で心が恐怖で塗りつぶされていた。
 それを見たゼンガーは口の端を上げた。
「どうした? かかって来ねぇのか?」
 そう言いながらゼンガーは一歩前に出る。
 すると刀堂の肩がビク付いた。
 戦闘は明らかに不利、逃げるべきだと思った判断したすると葛西は両手をかざして空間を歪めた。
「皆! 逃げて!」
「そうは行かねぇよ!」
 再びゼンガーは目を見開くと今度はエイリアン・ハンター達の頭上目がけて光線を発射した。
 両目から発せられた光線が連中の頭上で丸い球体状になるとまるで雷の様に降り注いだ。
「「「「「うわぁあぁああああっ!」」」」」
「葛西さんっ!」
「よせ、舞っ!」
 舞は飛び出そうとするがオレが止めた。
 ゼンガーの攻を浴びたエイリアン・ハンター達は次々とその場に倒れた。
 すると剛田同様エネルギーがゼンガーに流れ込んだ。
「くははははっ! 最高だぜ、地球人のエネルギーは結構極上だぜ」
「……野郎」
 ゼンガーの高笑いにオレは目を吊り上げた。
 確かに連中も気にいらねぇがこいつらも気にいらねぇ、オレはギルを首から下げるとセイヴァー・アームズを召喚した。
 するとそれを見たガドリアが言って来た。
「何を怒っている? 元はと言えば誰がお前等を殺そうとしたと思ってるんだ?」
「だからってほおっておけぇねんだよ!」
 オレは床を蹴って走り出した。
「バカめ!」
 するとガドリアは右手をオレに向けた。
 奴の指先が火を吹く瞬間、オレはとっさにテレポートして奴の攻撃を交わした。
 このまま間合いを詰めて一気に検挙…… そう思った瞬間だった。
 突然オレの横が眩しく光った。
「なっ?」
 気が付いた時には遅かった。
 途端オレが首を捻った瞬間、オレは爆煙に包まれた。
「うわあああっ!」
 オレは爆煙の中から吹き飛ばされて床に転がった。
「兄さんっ!」
「クッ、何だってんだ?」
 オレの全身に熱さと痛みが走る。
 危ない所だった。身を屈めて無ければ死にはしないが大ダメージは免れなかった。
 幸い身を屈めた際に左半身の、上半身の制服の方から下、下半身は腿から下部分が吹き飛んでオレの皮膚が火傷を負っていた。肉の焼ける嫌なにおいがオレの鼻をついた。
 オレの制服は見た目こそ桜星高校の制服だが、生地は鋼の20倍の強度を誇っていて下手な鎧より強力だ。でなきゃ今のでオレ自身はミンチより酷い状態になっていただろう。
 とりあえず効き腕と足のある右半身が無事なオレは全身に力を入れると床に当てて起き上るとその原因を見た。
 その訳は直ぐに分かった。ガドリアの間横にいたアムログの右肩から下の皮膚が弾け飛んでガドリアと同じ機械の腕が現れた。
 しかしこちらは肘から下が砲筒の様になっていた。
「ハンド・ガトリングとマイクロ・キャノン…… テメェ等サイボーグかっ!?」
「サイボーグ? それはちと違うな」
「何っ?」
 不敵な笑みを浮かべたガドリアにオレは顔を顰めた。