SAⅤIOR・AGENTⅡ
オレ達は戦闘派だから気配で分かる、数までは分からないがコテージを包囲してると見て間違い無いだろう。
そして超能力者もいる可能性も高い…… そう考えるとこっちから手を出すのは危険だった。
そんな事を考えていると窓ガラスがぶち破られるとまるでサバゲーでもやるかの様に頭に黒いゴーグルとヘルメットと黒い服、両手にはアサルト・ライフルや拳銃などを持った奴等が入って来た。
数はざっと5〜6人は超えるだろう、連中は有無を言わずにオレ達に向かって銃口を向かって発砲して来た。
コテージのリビングで銃撃戦が開始された。激しい銃声と供に壁に穴が空き、テーブルやテレビなどが破壊された。
オレ達はその場から散って銃弾を交わした。
「チッ、いきなり御挨拶だぜ!」
「まだセーブしてないのに〜っ!」
「ギル、こいつらは?」
『地球人だ』
「チッ、またかよ!」
オレは忌々しく顔を歪めた。
厄介な事に連中はオレ達が地球人に攻撃できないのを知ってる、だから遠慮が無い。
だが1つだけ誤算があった。確かに殺す事も傷つける事は出来ないが気絶させる事くらいは出来るって事だ。
サポーターで力の加減は出来てる、よって急所を的確に打てば眠らせる事が出来る。
オレ達は間合いを詰めると素早く相手の水月や背後に回って手刀をお見舞いした。
「うっ!」
「ぐっ!」
「がっ!」
連中は一瞬怯んだ。
だが直ぐに身を翻すと今度はオレ達に向かって銃で殴りかかって来た。
オレ達は避けたり両手で受け止めて攻撃を防いだ。
「プロテクターか」
バイスは言った。
オレも殴った感触で分かった。
服で見えないが首から下は金属のプロテクターを装備している、鉄かどうかは分からないが成分や強度が分からない以上は迂闊に攻撃が出来ない。
だが分かった事がある、1つは連中は超能力者じゃないって事だ。
超能力を使えるならこんな重武装して来る必要が無いからだ。
とは言え今のオレ達に打つ手が無いのも事実だった。どうすりゃ良い?
「チッ、仕方ねぇな!」
するとサイモンがセイヴァー・アームズを取り出した。
「サイモン、止せ!」
「安心しな、狙いはこっちなんだよ!」
するとサイモンは天井のスプリンクラ目がけて引き金を引いた。
通常のエネルギーなら貫通して破壊しちまうが、今回は最小チャージに抑えてるんだろう、エネルギーの銃弾はスプリンクラに当って弾けた。
すると天井から水が勢い良く噴き出した。
「5秒後!」
サイモンはそれだけ言うと自分をプログラム化させると壁のコンセントに入り込んだ。
この意味が分かった。
そして5秒後、天井やテレビと繋がっていたチューブが火を吹いて千切れると水浸しの床に落ちた。
その瞬間、オレ達はそれぞれのやり方で宙に飛んだ。
バイスはセイヴァー・ギアを取り出すと刃を出さない状態で木造の天井に突き刺してぶら下がり、ファーランは羽根だけ部分開放するとオレの胴周りをつかんで跳び上がった。
だがいくら武装で身を固めようとコイツらに成す術が無かった。
「「「「「ぎゃああぁあああーーーっ!!」」」」」
感電した連中は悲鳴を上げた。
いくら固くとも電気は通すみたいだった。
連中はガクガクと体を痙攣させるとその場に倒れた。
作品名:SAⅤIOR・AGENTⅡ 作家名:kazuyuki