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SAⅤIOR・AGENTⅡ

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 私は放課後、急いで兄貴達の方へ向かった。
 勿論エイリアン・ハンターの事を聞きに行く為だった。
 生憎と兄貴は留守だったけど、不破さん達に例の動画を見せてみた。
「どう…… ですか?」
 全てを見せた後、私は尋ねてみた。
 皆は深刻を通り越して一大事と言った感じの顔になった。
 勿論三葉さんもだった。
「妹、そいつは本物だ」
「やっぱり」
「声だけは合成だがな…… 誰だって攻撃されりゃ本気で反撃する、それを大義名分ネタに殺害して、後は機械で声を誤魔化したんだよ、良くある事だ」
 三葉さんは忌々しそうに説明する。
 すると不破さんがエイリアン・ハンターのチラシを見た。
「これってやっぱり、地球人にアタシ達の存在が気付かれたって事だよね?」
「だとしたらゆゆしき事態だ。早急に手を討つ必要がある」
「おいおい親友、そりゃ探索派の仕事だ。オレ様達の仕事じゃねぇだろ」
 三葉さんは言って来た。
 すると大神さんは『あっ、そうか』と言わんばかりに顔を歪めると口をへの字に曲げて腕を組んだ。
 でも実際『餅は餅屋』とも言うし、いくらセイヴァー・エージェントで地球人じゃ無いこの3人でも必要以上の事をする必要は無いはずだ。
 そんな事を考える間に三葉さんが言って来た。
「まぁ、こっちの方にはまだ被害は出て無ぇみてぇだし、妹が心配するほどこの事じゃねぇだろ」
「そうだね、少なくともタクミは地球人なんだし」
「ちょ、2人供、私は別に兄さんの事を話してるんじゃ……」
「えっ? そうなの? 顔に書いてあるけど」
「書かれてません! って言うか兄さんの心配なんかしてませんっ!」
 私はニヤニヤと笑っている不破さんに向かって叫んだ。
 あんなバカ兄貴が別に狙われようが構わなかった。
 だけど万が一の事を考えるとあの時の記憶が蘇った。
 2年前…… と言うよりもうすぐ3年前になるけど、その時の様にまた帰って来なくなるんじゃないかと……