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タダオ イクオ
タダオ イクオ
novelistID. 51270
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らびぱん-Rabbi Pan-

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名前を決めて入室ボタンを押します。
「恒河沙(こうがしゃ)さんが入室されました」
そして入室したと同時に呼び込みメッセージを書きます。
「沙多議三国同盟来いよ!」
「呼び込みメッセージが送信されました」
「沙多議三国同盟来い!(9:15)恒河沙さん」
(よし、後はメンツが集まるのを待つだけだな)
「那由多さんが入室しました」
「不可思議さんが入室しました」
「よお、同志恒河沙よ我を呼んだか?」
「そろそろ集まる時間……」
ちなみにこの明るいのが那由多でこっちの暗い文は不可思議、那由多は本名那須由多(なす・ゆうた)と言い、不可思議は可児不思議と言う、那由多はそれがし企業の平社員をしている、今日も通信先は企業のパソからだろう。
不可思議は謎のビジネスで成功したみたいだが、謎だらけでなにで成功したのかはわからない化粧品かなんとか言って気もするが、詳しいことは謎だ。
「よう!那由多に不可思議持つべき者は友だよな」
「あたりめーよ、俺っちはお前の刎頚の友なんだからな」
「そう…無二の親友…」
「それでなんで俺っち達を呼んだんだ」
「いや、なんとなく辛かったからな」
「お前はいつも辛そうにしてるように見えるけどな、なんつーか文からそれがわかる」
「まぁな、色々あるからな」
「そうだ、恒河沙、いいオンラインゲームあるんだけどしないか?」
「どんな奴だ?」
「課金しないで一日中遊べる面白いオンラインゲームだ俺っちなんか毎日やってても飽きねぇからたいしたものだ!」
「俺はやめとく」
「どうしてだ?」
「…つれない奴」
「前にも言ったが俺はオンラインゲームには手をつけない、絶対にな!」
「そうか、恒河沙がそこまで言うなら俺っちは強制しねぇ」
「…強制しない」
「そうかありがとな」
「当たりめぇよ」
『ピロロロンピロロロンピロロロン♪』
その時です、突然部屋の電話が鳴り出しました。
「それで、今から何話す?」
……まさか、雪魚様でしょうか、朝食は作ったし、お見送りはしたし、それなのに何故でしょうか。
(もしかすると俺が忘れていてしてなかったことでもあるのでしょうか…)
――また一つ寿命が短くなったような気が…。
「ごめん、不可思議、那由多、今日はここで中止だ」
「そうか…恒河沙が言うなら仕方ないよな…」
「うん…仕方ない」
「また今度な」
那由多と不可思議に断った後、心臓の鼓動が早くなりながらも、恐る恐る電話に出ます。
「もしもし、スナです…。雪魚様ですか?」
「恒河沙男君か…懐かしいね…小学生ぶりだね」
「あの…どちら様ですか?」
なんということでしょう、見知らぬ人間に『スナ』と言ってしまいました、人間じゃなく砂ですよ?
きっと相手は心の中でヘラヘラ笑っています。
「すみません、僕雪魚様と思って、うっかり『スナ』と言ってしまいました、本当はスナオです」
二度あることは三度あるんですね、その言葉が脳裏をよぎりました、またしても心の中で思っていること名前のごとく素直に言ってしまいました。
「スナ君なかなかユニークな子だね」
「そう言われたらうれしいような…」
「ところで、どちら様ですか?」
「わからない?私だよ無量井数大」
…無量井数大。
聞いたことあるような聞いたこと無いような名前ながらも、混濁ながらも少しの時間ぼっとしながら神経を集中させます。
集中しているとあるひとつのことが脳裏に蘇りました。
成長した無量井数大と言う男は中学時代俺を雪魚魔の手から何度も救ってくれたある意味、俺の師匠英雄と呼ぶにふさわしいお方なのでした。
それ以上は他の記憶に圧倒され思い出すことは出来ません。
「誰かと思えば師匠ですか?数大師匠」
「やっと思い出してくれた我が愛してやまない弟子、スナオ君よ!」
「それで師匠が僕になんのようですか?」
「あっそうだったね…」
「単刀直入に言おう、私はメサイアとして君を救いに来たのだよ!」
「はい?…あの師匠それはどういう意味で!」
「あ・・・すまないね、私が悪かったよ、うれしさのあまりでしゃばっちゃった、エヘ」
「エヘじゃないですよ、師匠どういう意味ですか?」
「そうだね…自戒するよ」
「簡潔に言うと、君を我が中学に教師として雇うと言うことなのだよ!」
「それはどういうことですか、校長とか許可がいるんじゃないんですか?師匠?」
「一度に言われてもね…」
「あっすみません……」
「実は私、スナオ君が知らない間に教頭の資格をとってね、それで4年間教頭を続けていたのだけど今年晴れて校長先生になったのだよ!」
「こーちょーせんせーですか?」
「そうだよ、校長先生だよ」
「それでその校長先生が僕になんのようですか?」
「さっき言わなかったかい?スナオ君を我が中学で雇おうと思うんだ」
「僕を教師としてですか?」
「大丈夫スナオ君は若い頃私と一緒に教員免許を取得したはずだよ」
「ですけど、僕教師なんてやったことありませんよ、免許は持ってますけど」
「免許を持っているのににしてないとはもったいないことだ」
「出来ないんですよ、ある病気の所為で…」
「HM体質のせいかね?」
「なんで知っているんですか?師匠」
「肝胆相照らす仲だから知っていて当たり前じゃないか」
「そうですか…」
「それで中学時代の彼女のひどい目に遭わされてるみたいだね」
「そうです…毎日が地獄です、生き地獄なのです!断末魔の夜なのです!」
「君の訴えしっかりわかるよ、だから君を救いにきたのではないか!」
「そうですよね…」
「君もあの彼女と別れたいだろう?そうではないのかね?」
「そうです、あんな奴とはやく別れたいです!」
「なら話ははやい明日から、私が校長を務める、学校に教師として来てもらおうじゃないか!」
「はい…と言いたいところですが…なんて名前の学校ですか?」
「小石川台女子中学校だよ!」
「なんでよりにもよって女子中なんですか?」
「なんでもいいじゃないか、とにかく君を辛い現実から引き離す私はメサイアなのだから」
「はい…わかりました!俺します!」
「言ったね、実は君のその勤務先となる中学にはスナオ君の彼女である六徳雪魚さんが勤務してるのだけど・・・」
「せっ…雪魚がですか?」
「スナオ君はその学校にいる一年間はその雪魚さんに見つからないでひそかに教師を続けていてほしいんだ」
「なんでですか?」
「そりゃ決まっているだろう、雪魚さんとスナオ君がばったり会ったとしようどうなるかわかるよね?」
「それはもう……」
「スナオ君がもしその一年間のノルマを達成できたら、一年後雪魚を解雇しよう」
「でも、もしスナオ君が一年中にバレてしまったら、雪魚を解雇しない上に今まで働いた分の給料を全額没収しよう」
「なんですか?それ一種のロシアンルーレットみたいですね?」
「と言っても決まってしまったからには後に引き下がれないよ、スナオ君」
「そうですね…」
「もうゲームは始まっているのだよ」
「大丈夫名前は恒河沙男ではなく、沙河恒男にするから」
「それ一番バレやすくないですか、名前入れ替えただけじゃないですか!」
「それ以外思いつかなかったのだよ」
「テケトーじゃないですか!」
「あはは」
「まぁ、自分なりに変装して明日から出勤してくれ」