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ihatov88の小咄集

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60福引き 1/3



 補助券5枚で福引き1回。10枚なら2回。当たり前な話なんだけど、手元にあるのが8枚の補助券。500円で1枚というから、やめときゃイイのに買ってしまうんですよ。今いるのかいらんのかはっきりしないもの。まさにこれが「術中にハマる」というやつ。

 そんなわけで補助券10枚握りしめ、ムスメと二人でガラガラの列に並んだんです。今年の運勢占う意味で。ちなみに過去の記録では現金5000円、子供の時にビールひとケースを当てた実績あり。自信はないがとにかくハート、福引きは当たるというハートなんだよと子供相手にうんちく垂れているとハッピのお姉さんが
「それでは2回ですね」
というが顔は「ウンチクたれんと早よしーな」
 ハイハイ、わかりました。チャッと回してエエの当てちゃる!うなれ、神の左!

   ポトッ

「はい、あめちゃん1個」
 手に乗せられたのはアメ一つ、それも缶のドロップ。まあ個包装されてるからヨシとしようか――。
 続いてムスメ、

   ポトッ、同じく白玉。

 結局無駄買いしてアメちゃん二つ。
「今年はついてないかな……」
「ほんまや、おとーちゃんのアメ、しかもハッカやんか」
 ムスメのアメ見たらオレンジ色、自分のは真っ白のハッカのアメ。同じ末等でも何となく敗北感を感じるのは私だけ?……。

作品名:ihatov88の小咄集 作家名:八馬八朔