moonlight特別編 -恋する瞳はツンツンツン!?-
そして二人は、ベンチに座る(【SE】ベンチに座る音)。
ネオ ((心の声)こ、これじゃあ、で、デート、じゃない……それなのに、何なのよコイツ。平然として。ドキドキしているわたしがバカじゃないのよ)
優太 「(痛そうに)あー、いてててて……」
ネオ 「また腰が痛いの?」
優太 「そんなとこだ。テニスに腰痛はつきものだからな。(痛そうに)いたたたた……」
ネオ 「(ため息をついて)しょうがないわねぇ」
ネオ、カバンから何かを取り出す(【SE】取り出す音)。
ネオ 「はい、湿布薬」
優太 「ああ、すまん。……って、なんでそんなものを持ってんだよ!?」
ネオ 「アンタがいつまでもだらしないからでしょ。いざという時のために持ってんの」
優太 「母親面しやがって」
ネオ 「幼馴染みとして当然よ。小さいころからアンタを見てきたんだし。いじめられているときも、迷子になったときも、全部わたしが」
優太 「それは昔のことだろ。俺はもう、子供じゃねーよ!」
ネオ 「だったら、なんでわたしを大会に呼んだのよ?」
優太 「う……。そ、それはだな……」
ネオ 「大変だったなあー。夏のアマチュアロックフェスの直前だったのに。なんでそんなときに、アンタのテニスの試合をわざわざ見ないといけなかったのかなあ?」
作品名:moonlight特別編 -恋する瞳はツンツンツン!?- 作家名:永山あゆむ