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海野ごはん
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novelistID. 29750
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ポニーテールにシュシュ

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金曜日の夜のマクドは空いていた。国道沿いではあるけど今日からの三連休でみんなどっかに行ってしまったんだろう。隼人は中谷さん期待に足を運んできてしまったが、ちょうどいい具合に彼女がいる筈がない。テリヤキバーガーのセットを注文してテーブルでパソコンを広げ見た。
あれから1週間彼女のブログを覗かなかったが、気になり、サイトを開いて見た。

「あ~~、あたし欲求不満!今すぐ誰か私を奪いに来てぇ~」
相変わらず刺激的なタイトルだ。男を喜ばせようと思って書いてるのか・・・。
更新時間を見てみると30分前だった。
ハンバーグからは白いマヨネーズがこぼれそうにはみ出し、舐めると口の周りに甘いドロドロがまとわりつく。紙ナプキンで拭いて丸めるとまるでセックスの後始末のテッシュのようだ。
中谷みさきはどういう気持ちでコレを書いてるんだろうか?
何を書こうと自由だし、書く事で欲求不満を抑えてる事は問題ないし、僕には関係ない事だし・・・。それに中谷さんて後姿と顔をチラリと見たぐらいでよく知らないし・・・。まあ雰囲気はよかったけど・・・。
隼人は彼女のブログにメールを打った。

みさきさんへ
「こんばんわ お久しぶりです。いきなり刺激的ですね~。今夜は寂しいの?
僕でよかったら・・・なんてね^^
どんなふうに奪われたいのかなぁ~?興味あるなぁ~
あなたの毒矢が刺さって チクチク股間を刺激してます」

返答が帰ってきた。
「あら。久しぶりスカイさん。
う~~ん、花と蛇なんかいいわね。
私をロマンチックに酔わせて、縛り付けるようなSMに発展しちゃうとか(笑) 
毎日つまらなくて刺激が欲しいのよね~
スカイさんも欲求不満?やりたいってメッセージが出てるわよ(笑)
近くだったら してあげてもいいんだけどな~~」


もしも、リアルの中谷さんを知らなかったなら鼻で笑って受け流したんだろうけど
あいにく僕は現実とバーチャルをごっちゃに楽しんでいる。そこまで誘うか~・・・
と隼人は思った。
どんな女なんだろう?
ブログのとおりの寂しい女?知りたくなる。


みさきさんへ
「今度、デートしませんか?いきなりで変な男だと思われるでしょうが
お会いしたら楽しい時間をお約束します」

スカイさんへ
「ごめんなさい。リアルで会うのはちょっと。私ブスだし幻滅するだけだから(笑)
ここでのエッチなやりとりが楽しいの。スカイさんも楽しもう。ねえ、エッチな日記書いてよ」

みさきさんへ
「ぜんぜんブスだと思わないけどな。ひとつ聞いてもいい?
 リアルでも欲求不満?」

スカイさんへ
「そうそう、いつだって私は欲求不満。あなたも欲求不満。
だからエッチな日記書いてね~^^;」

パソコンの中の文字は彼を嘲笑っていた。