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森の館

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「さあ・・・終わった!」

ピロリンは麻の布袋を「ヨイショッ」と肩に背負いました。

「じゃあ 小鳥ン またね ありがとうよ」

「ご苦労だったね!ピロリン」

ピロリンは小鳥ンに手を振りました。

「さようなら 小鳥ン」

「さようなら ピロリン」

ピロリンは木の枝の入った麻の布袋を担ぎ

大きな湖の方へ戻ることにしました。

湖の淵を歩いていると汗をかいたピロリンを

風が撫で通り過ぎて行きました。

「気持ちが良いなあ~」ピロリンは満足でした。

小鳥リンの家の方を振り返ると小鳥ンはまだ窓から

ピロリンの方を見ておりました。

小鳥ンは赤いので遠くからでもよく目立ちました。

ピロリンは小鳥ンにまた手を振りました。

小鳥ンもピロリンに手を振っているのが見えました。
作品名:森の館 作家名:天田昇