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森の館

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ピロリンは木の枝の入った麻の布袋を

足元に置きながら小鳥ンに言いました。

「木の枝が沢山落ちてるねえ 小鳥ン」

「そうだね どれくらい必要なの?ピロリン」

ピロリンは木の下に落ちて散らばっている木の枝を

眺めながら言いました。

「うん これだけあれば充分だよ 小鳥ン」

ピロリンは麻の布袋を置いたまま木の枝を広いはじめました。

ピロリンは顔の汗をタオルで拭いては木の枝を拾い集めました。

小鳥ンはピロリンが木の枝を拾う姿を目で追っていました。

「ピロリンがポストを作るのか・・・」

小鳥ンはピロリンが作ろうとしているポストを想像していました。

ピロリンは拾った木の枝を麻の布の袋に入れながら拾い続けていました。

「これだけあれば充分だね・・・」

ピロリンは麻の布の袋の口を縛りました。
作品名:森の館 作家名:天田昇