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森の館

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ピロリンはやぎリンと別れると森の中に少しずつ入って行きました。

小鳥達の鳴き声が聴こえて来ました。

少しずつ足を踏み入れると小鳥達の鳴き声は

更に少しずつ大きくなっていきました。

森の中は緑に覆いつくされて木漏れ日の下にはお花も咲いておりました。

ピロリンは森の景色など目もくれずに木の下や道端を見ながら

木の枝を探しながら歩きました。しばらく歩いていると湖が見えて来ました。

森の中には大きい湖が半分あります。

残りの半分はピロリンの家からも湖面が光って見えた大きい湖のことです。

この森の中にある大きい湖のもう片方の半分は

小鳥達の水飲み場になっておりました。

大きい湖は森の中に住む動物達の水飲み場だったのです。

ピロリンはピロリンとポロランが住む館からゆっくり曲線を描いて

歩いていたのでした。

森の茂みからはピロリンとポロランの住む館は見えませんでした。

ピロリンとポロランの館と森の間は広く小高くなりっていたので

見えなかったのです。

ピロリンとポロランの館のなだらかな裏庭からは

大きな湖の半分の湖面はいつも光って見えました。

小・中・大の湖のうち、一番大きい湖の半分くらいの向こうの湖は

森の枝などに覆われておりました。

そして今、ピロリンはその大きな湖まで近づいておりました。
作品名:森の館 作家名:天田昇