森の館
「さてと・・・」
ピロリンは珈琲を飲み終わると席を立ちました。
いつものゆっくりではありません。
「あらっ・・今日のピロリンはキビキビしているわ」
ピロリンが作業の準備をしている姿を目で追いながら
ポロランは呟きました。
「さあ・・・わたしも!」
ポロランはテキパキと朝食の後片付けをしました。
それが終わると今度はいそいそと籠の中から
白いポケットの生地を取り出しました。
ポロランは揺り椅子に座りゆっくり刺繍糸で
お花を縫っていきました。
調度糸を紡ぐようにひと針ひと針丁寧に
お花を縫っていきました。