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森の館

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 キッチンのドアやリビングからは緩やかな風が入ってきます。

 「さぁ 終わりました。」

 ポロランは洗い物が終わると濡れた手をタオルで拭きながら

 ニコニコしていました。

 ポロランは洗い物をしながら考え事をしていたのでした。

 「わたしも何か作りたい。・・・」

 ポロランは閃きました。

 「そうだ!エプロンにしましょう。・・・」

 さっそく開始です。
 
 ポロランはエプロンの真ん中に付ける大きなポケットに

 お花を飾ってあげようと思いました。
 
 ポロランとピロリンの館の周りには緑の木の他に

 色々なお花がたくさん咲いておりました。

 大きなポケットの刺繍が出来上がったら今度はエプロンに

 ポケットを縫い付けるのです。

 ポロランはポケットに飾るお花を頭の中で描きました。

 「まず・・・最初に・・・と」

 ポロランは大きな木のテーブルの上に

 ポケットになる白い布を置きました。

 そして、頭の中で想像していたお花の絵を鉛筆で描きはじめたのです。
 
 「次は・・・」と独り言を言いながら刺繍糸を取り出しました。

 ポロランは少しずつ花の形を刺繍糸の色で埋めていきました。

 ピロリンも「木工の絵」の本を読みながら

 頭の中で絵を描いていたのでした。
作品名:森の館 作家名:天田昇