ihatov88の徒然日記
106八月朔日
暑いですね。子どもの頃は夏場は外に出て日焼けして丈夫な体を作って云々と言われておりましたが、現在現役の子どもたちの資料を見ると直射日光は避けましょう、とあります。プールに連れていってもラッシュガードを使うのが普通になってます。
時代変われば見方も変わるんですね。確かに30年前の夏と今の暑さは数字で見られる温度が違うように、年々夏は暑くなっているのでしょう。
というわけで今回は真面目な前フリ。
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暦は八月です。八月一日は独断と偏見で決めたワタクシの日であります。
ちょっと言い過ぎました。というのも八朔の「朔」ってのは訓読みにすると「ついたち」なんですよね。なので八朔と書けば八月一日ということになります。よって勝手にワタクシの誕生日です、なんてね。
専攻は言語でした。一応ですがワタクシ「言語学士」でございます。そこで今日はコトバの話。
「ついたち」と言う言葉の響きが何とも日本語らしいですね。
そもそも日本語で使う漢字は「漢字」というくらいですから、古い中国からお借りしているものです。基本的に漢字そのものの名前が音読みの「音」であって、名前ですから日本語では単体で「意味」が無いものがほとんどで、基本的に一種類です(例外あります)。山=サン、海=カイのように音読みでは意味はありません。ただ、漢字は文字そのものに意味が詰まっているので、それはそれで素晴らしい発明品と思います。
今回は日本語のお話、もとい「日本語」と書くと少々固いですね。ですので「やまとことば」と換言……、でなくて「言い換え」ましょうか。
日本語の話者であれば山は「やま」海は「うみ」と読むように。「朔」と書いて「サク」と読まずに「ついたち」と読むところにワタクシは日本語の持つやわらかい「音」を感じます。
「ついたち」は陰暦の新月のことで、現代にも残る古い日本語です。月で言えば「十六夜=いざよい」などもそうですね。漢字の持つ意味を理解しつつ訓読みでことばを考えることで日本語の美しさと文化を再確認しました。
暑中見舞いです。暑い日が続いていますが、皆さんいかがお過ごしでしょうか?
八月朔日、八馬八朔著。
作品名:ihatov88の徒然日記 作家名:八馬八朔