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ihatov88の徒然日記

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143しんみりな話です


 年を重ねるということは、出会いと別れを繰り返すということで、あります。

 いきなり詩的でキザなことを言ってしまいましたが、年を重ねていろんな人と別れてきました。
 ここ数年、出会いよりもいろんな人の訃報を耳にしてきました。子供のころのスーパースターや物心ついたときから年配だった方――。生きてりゃ当然その時は来るわけで、長いこと生きてきた分だけそんな知らせを聞くことが多くなったような気がします。

 先日テレビで、さくらももこさんの訃報を聞いたときは今年一番の残念な知らせと思いました。

 ワタクシ的には漫画家としてだけでなく、作家としてもっとも敬愛する方でした。彼女の文章は全く嫌味がなく、上でも下でもない一般的な日本人と同じ目線で展開されるところと、決して自分をカッコよく言わず、オチとして自分を使う事を厭わない等身大の人間性と観点に大きな共感が持てたのはワタクシだけではないのではないでしょうか。

 さくらさんの考えは数多ありますが、その中でも、うまく行かないときの気持ちを巧く表していると思う、彼女作詞の曲『アララの呪文』の一説を紹介したいと思います。

 迷って悩んで涙あふれ出しても
 明日はお日さまきっと輝いているよ

 何かでつまづいたり
  立ち直れなかったり
   いろんなことがある
    人生だから

 それはそれなりでもいいのさ
  ケセラセラセラリンコ

 辛いときでもポジティブで、それでもっていい意味でいい加減に冗談で笑い飛ばす――。歌詞の中に彼女の大きな優しさを感じて、
「ああ、この人はめちゃ器大きいんやなぁ……」
と思ったワケです。

 次の時代を待たずに平成時代を駆け抜けて行ったことが残念でなりません。寂しいですね。



〜〜

〜〜〜


 そう考えたら本稿『徒然日記』もさくらさんのエッセイを知らん間に参考にしてるのかなぁ、と。
 読んでいただける皆様と同じ目線で楽しんでいただければと思います。
作品名:ihatov88の徒然日記 作家名:八馬八朔