ihatov88の徒然日記
11 みんな なかよし 5.14
昭和49年生まれです、不惑になりました。ゆとり世代ではありませんので、中高としこたま詰め込み式の勉強をさせられた口です。
賛否両論いろいろありますが、個人的にはそれはそれで良かったと思っています。確かに、学生時代に学校で勉強してきたことは確かに役に立っていないことが多いような気もしますが、それは応用のプロセスがわかっていないだけで、子どもがコトバを覚えるように自然に応用をしているのだと思うのです。
最近でも、先日突然の雨で傘がなくて困っていた時職場の同僚に
「速く走ったら雨に濡れる量は減るんじゃないの?」
と聞くと、
「それって微分積分の応用で式が出せて、結局変わらないんですよ」
と答えたのです。確かに、速く走ったら雨に晒される時間は少ないですが、雨を受ける体の延べ面積は広くなります。それを現すのに応用するのが積分なんですね。
「ははーん、なるほど」
高校の頃半ば泣きながら頭を捻った微分積分。身近なところでも応用があるんですね。
今回は、数学のハナシではないんです。文系アタマの私にはたぶん説明出来ませんので……。
* * *
小学生の頃に、「道徳」の授業がありました。当時(昭和60年前後)は学校にテレビが導入された折でして、授業の中で教育テレビ(現在のEテレ)の番組を視聴したものです。その番組のタイトルが今回のお題である、
「みんな なかよし」
だったのです。私より年上の方は一度は見たことがあるでしょうし、年下の方は聞いたことくらいはあると思うのです。
何を覚えてるかと言いますと、各編ではなく主題歌です。その歌詞を紹介しますと
♪ 口笛吹いて 歩いて行った
知らない子がやって来て 遊ばないかと笑って言った
一人ぼっちじゃつまらない
誰とでも仲間になって なかよしになろう
という歌詞で始まります。およそ30年前に聞いた歌なのに今も印象に残っていて、つい口ずさむ鼻唄のひとつなんです。
そしてここに、私が受けてきた教育の原点があると思っています。
歌詞が言いたいことは、
社会は一人で生きるものでないから
誰に対しても互いに理解をしましょう
ということ、要は「協力」しなさいということなんだと思います。
知らない人には付いて行くなと今の学校は教えますが、それは昔も同じでしたので、細かいツッコミは考えないで話進めさせて下さいね。
道徳の授業は学校の成績には繁栄されないので極端な話、道徳はなくても好成績は修められます。ただ、そう言った方はいわゆる
「常識のないオトナ」
と呼ばれるでしょう。中には道徳の時間、つまり他人との協力を捨てて自分のための勉強に時間をかけて成績を上げた人も少なからずいましたし、実際に学校に行く代わりに塾へ行っていた生徒が問題にもなりました。
当時は受験戦争も一番激しかった時期でしたし、気持ちがわからないでもありません。ただ、そんな人たちが大人の社会で、学校で修めた成績のように世の中上手くやっていけない場面はよく目にします。成績とは関係なしに、この歌は大事なことを教えてくれたと思っています。
この歌は、そんな自分本意に走る個人に対しての警鐘だったのではないでしょうか。
* * *
たかが道徳、されど道徳。英語で言うと moral という単語がそれに近いでしょうか。モラルのない人は学校の成績に関係なしに、います。
別に世の中にそんな大人が多くいることを嘆いている訳ではありません。とやかく言うほど偉くもないし、言って無くなることはありません、それに自分にモラルがあるかなんて、自分で言えませんから。
道徳は他人について諭すのではなく、自分が自身の良心に問い掛けるものですから、ゴールは自分自身にあります。大概の人はそうでしょうが、ゴールに到達することはおそらくないと思います。
私もその一人であるから、こうして自分に悩みもするし、後悔もします。そして、仲間を求めているのです。お互いに一人ぼっちじゃつまらないから、こうして何かを書いているのですね。
みんなそうなのだ、と思っているのは私だけでしょうか?
そしてこの「みんな なかよし」の歌、続きがあるのです。私は、今までに出会った人すべてに対しこうありたいと思っています。
♪ 口笛吹いて 歩いて行った
知らない子はもういない みんな仲間だなかよしなんだ
作品名:ihatov88の徒然日記 作家名:八馬八朔