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ihatov88の徒然日記

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17 ぼくの大好きなもの 6.1



 特段に変わった話ではありません。ワタクシ、人とちょっと変わったところがあるかもしれませんが、それほどでもないと自己分析。
 人並みに学校を出て、人並みに就職して、人並みのポジションを任され、人並みに結婚し、人並みに生活しています。そんな中産階級の被雇用者でも夢以外に欲しいものが、あります。

 本題です。『ぼくの大好きなもの』です。それはですね、なんと!

   お金

なのです。英語でいえばマニーです。お金、オカネ、お・か・ね!

 ちょっ、ちょっと待って、皆さん帰らないで……。続きが、続きがあるねん。もうちょっと読んでくらはいな。好きでしょ、お金、銭……。

   * * *

 お金が大好きです。たぶん私が生きてきた中でお金が嫌いな人は見たことがありません。今回の話題でいう『お金』というのはちょっと意味合いが違うのです。
 私が好きなのは、古今東西あらゆる世界で見られるお金そのものが大好きなんです。

 お金には実に様々な種類があり、各国でそれぞれのお金があり、時代によっても色々あります。もっといえば国そのものが無くなり、その国のお金も遠い歴史の向こうへ行ってしまったものもあります。
 その国の人なら知らないことは恐らくないお金、そしてみんな大好きなお金。その中でも特に紙幣を集めるのが大好きなんです。
 
 きっかけは大学生の時です、専攻が言語だったことから、ことばの研究と称して海外を放浪、および潜伏生活をしたことがあります。言い換えたらバックパッカーというやつです。
 その行く先々で必ずいるものがお金でした(当然ですよね)。これが実に興味深い。国によって単位の名称が違うし、流通している紙幣の種類もデザインも様々なんです。
 初めての海外は韓国でした、フェリーで。現地のお金は最高額紙幣で10000ウォン(当時は1400円くらい)、物価は日本より少し安いくらいなので、日常では毎日大枚をはたくのです。
 さらにフェリーで青島(中国)へ、ここでは20元といった「2」が普通に使われるし、単位も1元=10毛=10分と単位もややこしい。さらに書き言葉では順に圓、角、分と違う表現がある。中国ではお金の単位を「圓」と書くそうです。日本円は日圓、米ドルは美圓といった具合に。
 その先の香港では、各銀行が独自に通貨を発行しており、複数の紙幣が流通している。とにかく、その国では日常的に使われているお金であるが、国によって使われ方が実に様々だということなんです。

 さらにデザインも様々なんです。書かれている人物はその国の国王や有名人ですが私の知らない人であったり、ユーロ紙幣のように国境をまたぐお金は中立を保って建築物だったりします。まさにその国の「文化」が一枚の紙のなかに収まっているのだと思うのです。

 とにかく、バラエティーに富んでいて、かつこれが使われない地域は地球上どこにもない?と思うのです。長い潜伏生活で行く先々のお金にすっかりとりこになり、帰国して社会人になってからも当事普及し始めたインターネットを通じてお金を集めるのが好きになったのです。

   * * *

 まずは横に広げて現行の紙幣、国際線のある空港などでも案外簡単に手に入ります。行ったことのない国でも行った気になります。
 それから興味は縦にも広がりました。つまり国内にも目を向けて、過去に流通していたものなども集めだしたのです。珍しいものでは、占領下の沖縄では米軍が発行した軍票なんてのもあります。お金は時代を反映しています。
 中でも私が見つけた中で、お金の「へぇ~」を紹介したいと思います。

 まずは台湾。ここではお棺の中に入れるお金があります、もちろんレプリカですが。「冥都銀行」だとか「hell bank」とか書いてあります。あちらでもお金持ちになりますようにの願掛けだそうです。
 続いて現行紙幣の最高額がシンガポールの10000ドル札、なんと一枚65万円!、いったい誰が使うねんというのもあります。図鑑でしか見たことありませんが。
 そして、今までに見たお金の中でもっともヘンテコリンだったのがミャンマーのお金、単位はチャット。とにかく変なんです。15 、35、 45、 95チャット紙幣ってのがあります。いったいどんな計算をすればそんな中途半端な単位ができるのでしょうか?不思議です。

 一方、手にいれたお金の中でも独断と偏見で選んだ特に気に入ったお金トップ3は、
    3位 アメリカの1ドル札
     2位 日本の100円札
      1位 南極の1ドル札
です。米1ドルは世界中で見ました。恐らく世界一有名なお金ではないでしょうか?次に日本の100円札、板垣退助の肖像があります。残念ながら現行で流通しているのを見たことがないのですが、世界中で100円相当のお金は広く出回っています。負けじ劣らずお洒落です。
 最後に南極。南極にもお金があるんですね。実はこれ、レプリカなんです。価値は米ドルと同じで交換してもらえるそうです。環境保護を目的とした記念品なんですね。ちなみに私が手にいれたそれはペンギンの絵が書かれています。

 え、なになに?持ってるお金がどれも安価なものだって?
 そりゃそうですよ。一番さいしょに言いましたやん、中産階級の一被雇用者だって……。お金を見てその国に行った気になる夢を買ってるんですよ。
作品名:ihatov88の徒然日記 作家名:八馬八朔