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森の中の棲みか

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深い深い森の中に訪問者が現れました。

皆長いズボンをはき帽子を被り背中にはリュックを背負っておりました。

全部で女性ばかり5人です。

裕子と広子と真奈美と愛と憂でした。

アカタマこと愛とアカシマとアボタマの居る前を歩いています。

裕子が言いました。「ねえ 少し奥に入ってしまったようね」

愛も言いました。「そうかなあ この辺で休みましょうよ」

広子と真奈美と憂も「そうしましょう」と愛に賛成しました。

裕子はリュックから青い縞のシートを取り出し森の木の少ない地面に大きく広げました。

真奈美は折り畳み式の小さなテーブルをシートの上に置きました。

愛はプラスチックのカップを5個テーブルの上に載せておりました。

憂はインスタント珈琲をリュックから出しました。

皆それぞれポットからお湯をカップに注いでおりしまた。

「それにしても綺麗な場所ね」憂は言いました。

「うん 本当に綺麗ね。きのこが採れそうかしら」と真奈美は言いました。

「ねえ 愛ちゃん この辺には何のきのこがあるのかしら?」と裕子は愛ちゃんに尋ねました。

5人はピクニックがてらきのこ採りに森の中に入って来たのです。
作品名:森の中の棲みか 作家名:天田昇