終わらないうた
黒い石が飛んでくる
石が飛んでくる
石が飛んでくる
黒い石が飛んでくる
怒り 憎しみ 軽蔑 差別 妬み 暴力
恐ろしい言葉の石が飛んでくる
飛んできた石は私の心の水晶にぶつかって
粉々に砕けた破片が胸を刺す
ズキズキと痛み血を流す
石が飛んでくる
石が飛んでくる
黒い石が飛んでくる
立ち向かう立ち向かう
一人立ち向かう
あちらからもこちらからも飛んでくる
なんて恐ろしい世界だろう
ああ 私はもう隠れたい
見えない石がぶつかって
私の胸はこんなに痛み
刺さった破片はぬけなくて
目に見えもしない石によって
私は実際に痛みを感じてる
実際にはありもしない石が
私の水晶を砕いてしまった
そもそも水晶なんてあったのだろうか
ありもしない石がありもしない水晶を砕いてしまった
そんなものはどこにも存在せず
そのように私が思い描いたの
私は私の空想の中で石を自分に当てたのね
そうして苦しみを感じてる
恐ろしい言葉はぶつけはしても
誰も私のありもしない水晶にあてることはできはしない
誰も私を傷つけることなどできはしない
私以外には
石が飛んでくる
石が飛んでくる
黒い石が飛んでくる
石が飛んでくる
石が飛んでくる
恐ろしい石が飛んでくる
飛んできた石をよく見終わると
黒い石は私の中をひゅんと通り抜けた
作品名:終わらないうた 作家名:BhakticKarna