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涼子あるいは……

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最初のセックスは、義父の自慢のランドクルーザーの中ででした。1989年型のヨーロッパ仕様の左ハンドル車です。六人乗りの後部二座席は、釣の道具がふさいでいました。真ん中の二座席で私は局部に馬油を塗られて犯されました。釣りえさと魚のにおいに吐きそうになりながら、奇妙な格好を強いられ、義父の「涼子、狭いな」というつぶやきを聞きながら、泣き続けました。場所は砥川の土手でした。川の流れる音が終始聞こえていました。それからなんどもあの車の中で交わりました。佐久間ダムのそば、天竜川の岸辺、諏訪湖のほとり、名も知らない小川に浸かったまま、さまざまの風景の中で行いました。回数に関しては、家の内と外とでは、1対2の割合でした。緑と水のあるところがほとんどでした。今でも外でおこなうのが好きです。
なぜ、拒否しなかったのかって? 拒否する理由がたちまちなくなったからです。十回目ぐらいのときでしたか、私は強い快感を覚えました。何者かが背筋を這い登ってくる。腰や背中から体内に忍び込んでくる。その浸入感に体中が震えました。最後は、からだが跳ね上がるのを抑え切れませんでした。絶頂感とは何か、よくわかりました。
それからはこちらからねだるようになりました。義父は面白がって私を仕込みました。私は、お母さんにもこうしたの、などとふざけ半分でなじりました。義父はそれを愉快がっていました。ここのところは母親と同じだな、などと調子に乗って口走る時もありました。私は淫乱な小学生になっていきました。
十歳になると、私の体は女らしくなり始めました。生理が始まりましたし、胸も膨らみ始めました。義父は、私の成長をひどく嫌がりました。どうか大人にならないでくれと酔って私に懇願したこともあります。陰毛が一本生えてきたときは抜いてしまいました。その後も、陰毛は抜かれました。抜かれるときは、ちくりと痛いですが、しまいには、その痛みが快感になって、自分で抜くようになりました。今でも、あなたもご存知のように抜いています。
作品名:涼子あるいは…… 作家名:安西光彦