詩集
競走馬と兄と親とマヌケ
2014年 3/9 【日曜日】
私の兄は例えると『競馬の馬』
初出場の馬で、
期待してる人は少ないが、掛ける人もいた。
そしてスタート。
しかし、彼は走らない。
高を括っているんだ。
スタートの合図はとっくに鳴っているのにまだ走らない。
他の馬がラストスパートに入ってもまだ走らない。
最後、他の馬が全部ゴールしてやっと気づく。
自分が最下位なんだ、と。
掛けた人、つまり育ててきた親たちは悔やむ。
どんどん信頼を無くしていく。
そしていつのまにか、誰も兄に掛けなくなった。
それでも兄はわからない。
次こそは大丈夫、次こそは大丈夫。
わかっていないんだ。
自分で自分の首を絞めている事を。
競走馬が走らなかったら処分されると
わかっていないんだ。
そして最期に兄は思うんだ。
しっかり走っていればよかった。
後悔したときには、 も う 遅 い の に 。
なんてマヌケな 生 き 物 な ん だ 。
~ポエム~
何を思ったんだろう。
わからない。
兄の考えなんて、
知りたくもない。