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SECOND HALF

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最後に、その後の俺やみんなのことを話しておこう。
俺と佳奈は、その2年後には長女が生まれた。
俺たちが生活して行くうえで、まったく苦労が無かったと言えば嘘になる。そりゃ多少の苦労はあったさ。だけど、俺と佳奈の2人で、一つずつ乗り越えて来たよ。息子ができてからは3人、娘ができてからは4人でね。
これからもいろんな苦労があると思うけど、4人で乗り越えて行くよ。息子や娘が佳奈の耳になってくれるし、俺の両親や佳奈の実家も、なにかにつけて協力してくれるからね。
清川先輩はさらにその2年後、今から言うと2年前に結婚して、今年、子供が生まれる。相手は、俺と佳奈の披露宴の二次会で知り合った人で、佳奈の友達の一人だ。先輩にしちゃ、ちょっと時間がかかったけど、まあノーサイド直前の逆転トライってとこかな。清川先輩との腐れ縁は、きっと一生続くんだろうな。その方が俺はうれしいけどね。
佳奈の妹の美奈はまだ独身だ。佳奈のお父さんはきっと、美奈の結婚にも大反対するだろうな。そのときのお義父さんの顔が今から目に浮かぶ。でもそのときのために、最終兵器を用意している。俺の息子だ。なにしろお義父さんにとって、俺の息子はこの世でもっとも怒らせたくない相手だからな。
そのときのために、佳奈と美奈と息子・娘の5人で、たまに予行演習をしている。なぜなら、美奈にも大切な人がいて、そのときがもう近いからだ。
美奈がお義父さん役の俺に結婚相手を紹介して結婚の了解を求め、お義父さんである俺が猛反対する。議論が膠着したときに、俺の息子がとことこ出て来て、お義父さんを説得する。落ち込んだお義父さんを、俺の2歳の娘がまだよく回らない口で慰める、っていうシナリオだ。
美奈に言わせると、俺が演じるお義父さん役が、実にはまり役らしい。美奈の笑いが止まらなくなっちゃって、予行演習にならないときがあるんだ。
はまり役なのは当たり前だよな。だって、俺が言われたのと同じことを言えば良いだけなんだから。

作品名:SECOND HALF 作家名:sirius2014