SECOND HALF
これで最後だから、もう少し辛抱してつきあってくれ。
実は今日、俺の息子の小学校の入学式だったんだ。
それを記念して、って言うわけでもないんだけど、昔のことを思い出したんで、文章に残しておこうと思ったんだ。
こんな俺の長い話に最後まで付き合ってくれて、ありがとうな。
人生、いろんなことがある。いやなことや悪いことがあって、落ち込んでも、きっとまた良いことがあるさ。どんなにろくでもない自分でも、きっとどこかに自分を待っていてくれる人や、自分のことを大切に思っていてくれる人がいる。そんな人のために、立ち直らなきゃいけない。
それに、いやなことや悪いことは大抵、自分の周りからやって来る。だけど、そうじゃないんだ。本当は、周りからやって来るんじゃなくて、自分の中からやって来るんだ。
だって、他人には自分を傷つける力なんて無いから。
自分を傷付けることができるのは、自分だけなんだから。
- 完 -
作品名:SECOND HALF 作家名:sirius2014