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瀬間野信平
瀬間野信平
novelistID. 45975
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火付け役は誰だ!2

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△六番、勝って兜を締め上げよ▼



終業のチャイム、今日もなかなかハードでしたと。
具体的には覆水のことは言わずもがな、更に体育において男子から付け狙われるのは予想していなかったが。
高校に入って目立つとこうなるのか、一つ学習したけどしたくなかった。
ギブミー日常ほのぼの系、俺には癒しが必要だ。

「さて、終業のチャイムな訳だが、」
「急にどうした鉄。」
「いやーちょっと火口君にしか頼めないことがございましてね?」
「色々胡散臭いが一応聞こう。」
「授業中寝てたからノート貸せやゴラァアアアア痛アアアア……」

すかさず飛びかかってきた所へウエスタンラリアット、鉄は死ぬ。
授業中はこれすなわち戦争中だ。
寝かせようとする教師と寝まいとする生徒のせめぎあい、つまりは寝たら死ぬ、これ当たり前。

「お前まだ高校自体が始まってそんなに経ってないぞ、今から寝てたら留年するぞ。」
「大丈夫だ、まず起きてても授業は受けない。」
「チョークもってこい、投げか練り込みか選べ。」
「ふっ、中学で投げられなれたアアアアアアアアアアアア」

一向に反省の余地が見受けられないのでチョークを使ってアイアンクロー、鉄だけに。

「自分でやれ、眠気に抗ってないだろ今まったく!!!」
「春眠always三丁目の夕日。」
「ダメだコイツうわごと言ってる。」
「ようよう眠くなりゆく瀬戸際、少し眠りて……」
「結局寝てんじゃねぇか!!」
「……何してんのよ、帰るわよ。」

気づいたら入り口に覆水が寄りかかって暇そうにしている。
クラスメイトからの好奇の目線も無論あるが気にも止めていないよう、肝が太いのやら鈍いのやら。

「ああそうだな……いやそうじゃなくて。何で自然な流れで一緒に登下校する感じになってるんだよ?」
「何せ私も納得いかないけど一緒の家なんだから仕方ないでしょ。責任取りなさい!!」
「……次々と言葉の端々に機雷を設置するの止めようか消火器女、好奇の目が辛すぎる。」
「こっちのセリフよ爆破犯、噂でもカップルにされるのは御免だからボッチ充として爆発しておいてくれないかしらね!!」
「新語を作るな新語を!!お前の機雷は星に召される威力だろうが!!」
「目指せビッグバン!!」
「その発想がビッグバンでいいよもう……」

今日一日生き残りに全力をかけた火口君はブルーなのです、たった一つの小さな安らぎを下さい。

「ふ、ふふ、ふふふそういう事か火口イイィ!!」
「なんか猛烈に勘違いしてるこの人黙らせておいた方がいいかしら?ついでに記憶も。」
「そうだな覆水、言うのも何だがこれは俺達二人の名誉に関わる。手段は問わずにゴーだ。因みに記憶は今日一日大丈夫だ、こいつ授業寝てるみたいだから。」
「え、何が……お前さんらただいま倦怠期なんじゃ……」
「「だまらっしゃい!!!!」」

ブルーになる隙もなく、何かとうるさい鉄をそれぞれの一撃で昏倒させ、そのときばかりは覆水と固い握手を交わしたのだった。



≡≡火付け役は誰だ!≡≡

作品名:火付け役は誰だ!2 作家名:瀬間野信平