嘘でもいいよ vol.20 悪事
嘘でもいいよ vol.19
純君は、いつも優しいし
いつも私の傍にいてくれる。
私の頭の中は一日中、彼の事で
いっぱいだった。
でも、心の片隅では
彼を失う日が、いつかは来ると
分かっていたし、ただ退屈な毎日を
偽りの恋で埋めたかっただけ
なんだろうと…
相手はきっと彼でなくても
よかったんだろう…そんな気がした。
〈今日、レイちゃんが夢にでてきたよ〉
〈どんな夢?〉
〈レイちゃんをソファに座らせて、足を開かせて舐めてあげる夢〉
〈今度、しようね〉
〈うん、沢山舐めてあげるね〉
私たちは、2週間も経たないうちに
二回目のSEXをした。
純君が夢で見た、それもした。
私の毎日は変わった。
デパートの下着専門店で彼の好きそうな下着を探し、お肌の手入れも入念にし、アンダーヘアのカットも
いつ呼び出されてもいいように
マメにした。
純君との事は誰にも打ち明ける事は出来なかったけれど、別れ話も出ない二人の間に相談役はいらなかった。
旦那は気がついていただろうか?
私の友達は3ヶ月くらいで気がつき
ストレートに聞いてきた。
友達は言った。
「私が気づくくらいだから、多分旦那 気がついてるんじゃない?」
どうだろうか…?
バレているとは感じなかったが…
生理が予定日を一週間過ぎても
来ない。
私は焦った。
二度目のSEXの時は、中で出したいからと、コンドームをつけた。
もし妊娠したとしたら、穴が空いていたとしか思えない。
そんな…
そんな簡単に妊娠なんかしないよね。
そう 自分に言い聞かせた。
作品名:嘘でもいいよ vol.20 悪事 作家名:momo