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モンスターファクトリー
モンスターファクトリー
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Monster Factory  『すべてのはじまり』

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保育所のはじまり


人間の世界へはジョニーはもう一つの家を作るくらいの気持ちでいました。
しかし、はじめに思ったようにはいかないことがわかりました。
何が合わないのかはわかりませんが、一日人間の世界にいると頭痛がはじまります。どんどんひどくなるのでずっといることは出来ず、行き来することになりました。
そして、工場では花を育てて花の種を売り出そうということが決まりました。
一部のモンスターの花を持ち帰りたいという話から思いついたものです。何度か試したのですが、お花を持って二つの世界をつなぐ洞窟に入ると、
どちらの花も枯れてしまい持ち帰ることができません。
それなら種はどうだろうか?思ったのです。

しかし工場の話をたくさんのモンスターにしましたが、みんな怖がってすぐにいい返事はありません。
どうしよう。疲れてへとへとになってしまったジョニーは、家に帰って暖かいスープとケイトからもらった“なんとかパン”を食べて早く寝ることにしようとおもいながら家路をいそぎました。

家が見えてきたとき、ドアの前にプレッチェロがいることに気が付きました。
プレッチェロは下を向いて落ち葉を蹴っています。遊んでいるのか?ジョニーが急いで近寄っていくとプレッチェロがこちらを見たのでジョニーはどうして外にいるのか
聞こうとしましたが、先にプレッチェロが大きな声で叫びました。
「ジョニーがいなくなったら僕はどうするの?」
プレッチェロは工場の話をジョニーの友人たちが話しているのを聞いてしまったのです。
「工場ってなんだよ!僕はジョニーといられないの?」
ジョニーのところに走ってきて抱き付き、やだやだと繰り返すプレッチェロ。
ジョニーは返す言葉が見つかりません。
「泣くなよ。どうにかするから。」
ジョニーはそれだけ言ってプレッチェロを抱きしめました。その晩プレッチェロはスープだけ飲んでパンは一口も口にせず、すぐに眠ってしまいました。

次の日ジョニーはプレッチェロを子供の集まりに送り、工場へと向かいました。ジャックとキャロルとシャーロット、リップル、ロッティが掃除を手伝ってくれていました。
「ジョニーどうかした?」
いつもより口数の少ないジョニーを見てシャーロットが近寄ってきました。
「プレッチェロと、ちょっと、もめた。」
と小さい声で言いましたが一斉にみんなが振り向き
「なんで?!」
とジョニーを見るのでびっくり。
「俺がこっちに行くのが嫌なんだ。一人になるから。」
ジョニーはなぜかちらっとジャックを見てから下を向きました。
「連れてくればいいじゃない?」
キャロルが細い足をペタペタならして近くに寄ってきました。
「そうね。」
リップルも掃除を続けながら言いました。
「でもプレッチェロはまだ幼いし、工場の中でじっとしていられないよ。」
「じゃぁ、工場は大きいんだし、子供用の部屋でも作ってあげたらどう?大きくなったら外でもたくさん遊べるでしょう?そうしたらもっとモンスターも集まるし、
私もうれしい。」
シャーロットはおんぶしていた子を抱っこにしながらジョニーに言いました。
「でも誰が面倒をみる?」
ジョニーは真剣な顔でみんなをみました。
「みんなでだろ?」
ジャックが笑います。
「そうだね。みんなで交代でみればいいんだよ。」
「勉強もみてあげなきゃね。」
皆がいろいろ話し出してジョニーは連れてきてもいいんだなと安心しました。
「ありがとう。プレッチェロ喜ぶよ。よし、じゃぁ今の場所が終わったら終わりにして帰ろう!」
「はーい!」
皆が持ち場に戻ったのでジョニーもモップをかけることに。床をきゅきゅっといわせながら、今日はプレッチェロ“なんとかパン”食べてくれるかな?
あのパンは長いから一緒に食べてくれないとなくならないよ。なんて考えていました。

そのあと、ジョニーは子供たちが安心して過ごせる専用の部屋を作りました。今ではたくさんの子がのびのびと過ごし、当時赤ちゃんだったプレッチェロも今では保育所で
赤ちゃんの面倒をみています。でもまだ幼いのでご機嫌斜めの時もありますけれど。