Ramaneyya Vagga
ゾンビエイジ-ゾンビたちの新しい時代
「ニューエイジは、復活したグノーシスです」-ヨハネ・パウロ二世
ニューエイジ思想などというものはなにほどのものなのか。それはずいぶん昔に、ある神智学の好きなアメリカ人がそのようなことを言っていたというだけである。
新しい時代! 我々の先祖たちは葬り去られてしまった! あるニューエイジャーが、古い時代は駄目だと見なしたがために! しかし私は彼に言いたい。「古い時代が駄目だとあなたが感じるのは、あなたが古い時代について知らないというだけのことではないのか」と。
確かに、数十年前には、ある人にとっては、自然科学や自然哲学は、魅力的ではなかったかもしれない。政治と宗教については言わずもがなである。しかし、生物学や物理学が、驚異的な自然の神秘を語り始めている今日、グノーシスになんの用があるのか。いったい誰の役に立つのか。それはただある学術の伝統に不勉強な人間の素朴な欲望を一時満たすというだけである。
「高次の存在にアセンションする」このようなことを言う者は、会ったことのない他人、なかんずくすでに死んだ者について、「彼は低次の存在である」と見なしたのだ。
実のところ、自然に高さや低さ、新しさや古さというものはない。しかしある人間は、あるものにそうしたものを見る。してみれば、ニューエイジ思想もまた、ある人がそのように見たのだ。
この自然の観察の放棄が、二千年かけて、人間になにをもたらしてくれたのか。グノーシスが生んだのは暴力の解明と克服ではなかった。ニューエイジなる漫画である。
ニューエイジ思想は充分に古い伝統を持っている-グノーシス、千年王国、積荷儀礼...-にも関わらず、古典主義者、伝統主義者に問題にされないのはなぜか。それは古典的でありながら古典を廃そうというニューエイジ思想のパラドックスゆえである。
作品名:Ramaneyya Vagga 作家名:RamaneyyaAsu