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瀬間野信平
瀬間野信平
novelistID. 45975
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火付け役は誰だ!(最終回)

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そこに居たのは果たして

「ふうん、男子高校生の部屋にしてはキレイな…って何このスス!?」
「…媛佳大丈夫、こっちには爆発痕。」
「何にも大丈夫な要因が無いんだけど、瑞。もしかしたら浸水した私の家より酷い状況なんてことは…」
「…だから浸水じゃなくて打ち水。…ヒートアイランド現象を市民レベルで防衛するささやかな取り組み。」
「瑞、今のところ地球をクールダウン以前に私の機嫌をヒートアップさせてるから一旦黙りなさいね。」

昨日の対戦相手、瑞と覆水媛佳が大荷物で立っていた。
出会い頭に火口にアッパーカットをにこやかに決め意識を奪った覆水だったが、敵意を露にして犬歯を向いている穂子を構いもせず火口の家へと入っていく。
無論入るときには入口で意識を失っている火口を跨ぐ必要が有るわけだが、覆水はそれすらも気にせず、足で踏みつけ荷物で轢いていく。

「………はっ!こらそこの消火器!!不審物は我が家に立ち入り禁止だよ!!!」
「私は器物じゃない上にいつも持ち歩いてるからって消火器言うな!そうじゃなくて、見るからに居候に我が家宣言されても関係ないわ!」
「我が家かはまぁともかくまず彦を打ち倒した理由を教えて貰おうかいな!?」
「おうおうおう望む所だけどそれよりそっちももこちらの家さらっと爆破してハイサヨナラとはどういう魂胆なのかしら!?」
「ケンカ大安売りかな!?」
「望むところ!!」

そしてリビングで朝からハイテンションなこのやり取りを横たわったままぼんやりと眺めていた俺は、同じく会話に参加しない覆水のパートナーに短く質問した。

「なにがなんだか分からんが、お前は加わらなくていいのか?」
「…妖精危うきに近寄らず。触れぬまな板にサイズなしとも言う。」
「…最後の文脈がまったくもって分からない。だがまぁ、お互い大変みたいだな。」
「…まったく。」

二人でため息をつきながら騒ぎの中心二人を眺めたのだった。



≡≡火付け役は誰だ!≡≡