Bhikkhugatika
対話
君は私が自分を敵視して自分を脅かしたと言うが、それは君がこれは自分という存在であると見なしている者が、私が存在していると見なして、それからこの者は自分を脅かす敵であると見なしたのだ。翻って私は、君が自分と呼ぶところの者が存在しているとは微塵ほども信じていない。ただ君ひとりがそのように信じているだけである。
従って私は君が自分と見なしている者を、敵視することも脅かすこともできない。私がなした言辞が指摘したのは、君についてではなく君がなした言辞の論理的矛盾についてである。君と私の言辞は君と私という存在の一部ではなく、音であり言語であり論理であり一詩句である。君の前にいる者は、君と闘争して勝敗を決する為にいる者ではない。互いが知ったことを共有し、真実について合意する為に、君と対話している者だ。
君が自分と呼んでいる者は宇宙の中にも外にもどこにも存在しないし、君と戦う者も宇宙の中にも外にもどこにも存在しない。君はただ、自分がここにいて彼と彼とは自分を脅かす敵であると、ひとりで思い込んでいるだけである。
さあ、君は自分と彼という思いを離れて、知ったことのすべてを教えてくれたまえ。
作品名:Bhikkhugatika 作家名:RamaneyyaAsu