Bhikkhugatika
生
この、諸々の原因から生じ連鎖した結果を引き受けつつ、新たな原因を生み出しつつ、過ぎ去り続ける一形態。
彼は、宇宙にただひとつの独自性を持って起立しているが、絶えず流動し、過ぎ去っていくので、ここからここまでが不変の彼であるということがない。その瞬間の形態が彼であるとかろうじて呼ぶことができるだけである。
彼は、これまで宇宙に起こったすべての事象を背負っている。彼は、いま宇宙に起こりつつあるすべての事象と共にある。
彼は、佇んで思惟するだけで、ひっきょう全宇宙に影響を及ぼすが、その影響は微々たるものである。しかし体を動かし声を発して行為するや、その影響はただちに彼の周囲を一変させるし、その影響は彼が滅びたのちも、諸々の結果を引き起こしながら、全宇宙に強烈に広がり続ける。
彼は、思惟していかなる行為を為すかを決する。我はこれを為そうと決意して、それを為す。よって宇宙がどのような形態となるかは彼の決意次第である。それがどのような決意であれ、彼の行為がどのような宇宙を形作るのであれ。彼が滅びたあとでは、彼のこの行為の結果の広がりにのみ彼の面影を認めることができる。
我らの生は、実にこのようなものである。
作品名:Bhikkhugatika 作家名:RamaneyyaAsu