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上社(兄)の758革命

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 フロント部分が血で染まった機動隊の大型輸送バスは、何度かを交差点の中を走り回り、まだ息のある警官にとどめさしていった……。
 きりがつくと、大型輸送バスが交差点の真ん中で停車した。そのバスの周囲には、死体や警察車両の残骸が無造作に転がっている……。幸いなことに、上社が隠れているところにまでは、暴走の被害は出なかった。

 そして、バスのドアが開き、機動隊のヘルメットを被った運転手や同乗者の集団が降りてきた。彼らは、ドアの近くにできた血だまりを堂々と踏んでいく。
 バスから降りてきたのは、CROSSの隊員たちであった……。その機動隊の大型輸送バスは、占拠した警察署から拝借したものなのだ……。
「上社だよな? 大丈夫か?」
ヘルメットを被って運転していた隊員が、上社に声をかける。どうやら、軽い変装のために、機動隊のヘルメットを被っていたらしい。
「助かったよ。ありがとな」
偶然とはいえ、助けてもらったことには違いない。もっとも、もし暴走をもう少しし続けていたとしたら、上社も轢き殺されていたかもしれないのだが……。
 バスから降りてきた隊員たちは、とりあえず、まだ息のある警官を楽にしてやることとした。上社もそれを手伝ってやる。瀕死状態の警官が助命を求めてきたが、スルーしておいた……。
 あっという間に、警察の検問所はCROSSの検問所へと早変わりした……。


 上社は再びパトカーに乗り込むと、味方の隊員たちの声援を受けながら、検問所を後にした。その際、死体に乗り上げてしまい、嫌な振動を体感してしまった……。
 隊員たちは、自分たちの物となった検問所を、悲惨なそのままの状態で使うつもりらしく、さっそく検問に当たり始めた。その検問の仕方だが、筆舌し難いほど鬼畜なものであった……。