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覇王伝__蒼剣の舞い1

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  雲一つのない蒼天。
 蒼国・王都内の某所で、カンカンと金属音が響く。
 そこには群衆と、その中心で剣を交える二人の青年。
 「うぉりゃっ」
 「甘いね」
 飛びかかって来る相手を、ふわりと軽い身のこなしで赤毛の青年が交わした。
 「おお、やるねぇ。あの若者」
 「四獣聖志願のライを、交わすなんて」
 「ありゃぁ、四獣聖間違いなく合格だな」
 赤毛の青年は息も切らずに、フンと鼻を鳴らした。
 「まだ四獣聖には早いんじゃないの。その腕じゃ、セイちゃんにバッサリだ」
 「セイ…ちゃん?」
 「そ、僕の知り合い。彼に認めて貰えるには少なくても互角じゃないとね」
 「そんなに強いんですか?貴方よりも、焔(ほむら)さま」
 「強いだろうね。そこら辺ウロウロしてると思うけど」
 焔は、赤い髪をクシャクシャと掻きながら、周囲を見渡した。
 そして、一点を捉え嬉しそうに声を上げる。
 「見ぃ−−−−−っけ♪」
 ライをはじめ、群衆がその先を向いた。