正しいフォークボールの投げ方
「サヨナラホーーーーーームランッッッッッーーーーー!」
観客や大府内高校の部員たちは総立ちとなり、大声で叫んだ。
オオシマは右腕を高く掲げ悠々と一周していき、本塁には既に大府内部員が待ち構えている。オオシマが本塁に到着すると否や手洗い祝福を受けたのであった。
「さっすが大府内の四番バッター!」
「ヤス、よう打った!」
「打ってくれると信じてましたよ!」
ウチカワを始めとする一年たちも、ここぞとばかりに頭を叩いていたりした。
逆転二本塁打で、二対三。最終回、後攻チームの大府内高校がリードした状態になった為に勝敗が決したのである。
大府内高校対大正義高校は、大府内高校の勝利で幕を閉じた。
作品名:正しいフォークボールの投げ方 作家名:和本明子