moonlight 改稿版(後編)
うっ……ううっ……。
ネオはそんな実緒を優しく抱きしめて、
「なんでアンタが謝るのよ。ありがとう、来てくれて」
「ネオちゃん……!」
ネオの胸の中で、実緒は子供のような泣き声をあげた。それは悲しい涙ではなく、嬉し涙であった。
「ごめんね……ごめんね……」と実緒は言い続けた。
ネオは優しく頭を擦ってあげた。
これでもう大丈夫。
一緒に、『夢』に向かって頑張ろう。
抱き合う二人を、みちると健斗と巧、そして茜は微笑んだ。
プレハブ小屋から見える満月が、二人を優しく照らした。
作品名:moonlight 改稿版(後編) 作家名:永山あゆむ