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永山あゆむ
永山あゆむ
novelistID. 33809
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moonlight 改稿版(後編)

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「……」
 これで懲(こ)りただろうと思い、ネオは無言で教室を出て行った。
 手が、震える。
 親友だから、親友だからこそ殴った……。
 そう言い聞かせ、ネオは一人、家に返った。



 しかし、翌日。昨日の一発も空(むな)しく、今度は自分の下に牙が向けられた。
 机に「死ね!」とか、「消えろ!」とか、書かれていたのだ。それを書いたのはもちろんあいつだ。親友という関係を一瞬で崩した卑怯者(ひきょうもの)。ネオは消しゴムで消すが、そのラクガキは毎日続いた。
 しかし、ネオは我慢し続けた。
 彼女の良心が再び芽生(めば)えることを信じて、我慢(がまん)し続けた。『親友』だから。それに、先生に話したりすれば、さらに事が大きくなると思ったから。
 あいつのために、わたしが……。
 自ら背負った苦々しい日々を過ごし、時は夏。