moonlight 改稿版(後編)
誰かが見ないと、第二、第三のクラスメイトが傷つけられると思ったからだ。ちゃんと正しいことを言える人間がいないと、これはなくなるはずがない。
ずっと一緒に、笑ったり、泣いたり、助けあった親友だから届くと思った。
だが、
「そんなの知るかよ! やれ!」
届かなかった。
「!」
親友の命令で、ネオは友人二人に手をつかまれ、鉛筆を無理矢理握らされてしまう。彼女たちによって、「消えろ!」とか書かされてしまう。それだけはいやだ!
「やああっ!」
ネオは机に書く瞬間、右肩方にいる親友の友人の腕を力づくで振り払った。ネオの右手から離れて、左側で動揺しているもう一人の友人の隙をつき、束縛(そくばく)されていた両手を振りほどいだ。
そして親友に向かって、ネオは躊躇(ちゅうちょ)せず頬に向かって勢いよく、
「てやあっ!」
ぶん殴った。
その一発で親友は倒れ、悪友(あくゆう)二人が彼女の下へ。
作品名:moonlight 改稿版(後編) 作家名:永山あゆむ