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永山あゆむ
永山あゆむ
novelistID. 33809
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moonlight 改稿版(後編)

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 そのときからだ。
 親友が暗い何かに憑(と)りつかれているような気がしたのは……。
 ――その予感が的中する。
「ねえ、こいつの机にラクガキしようよ」
 性格が気にくわないからさぁ、という理由で、クラスメイトの机に毎日、友達と共に「死ね!」とか、「消えろ!」とか、卑劣(ひれつ)なラクガキをしていたのだ。そして、それをネオにも書いてもらおうと考えていたのだ。だって、
「あたしとネオは『親友』、でしょ?」
 ――こんなの、あんたなんかじゃない……。
 母親の言いつけで善悪(ぜんあく)の線引きがはっきりとしていたネオは、
「こんなの間違っている!」
 と抵抗し、親友に、
「他人が見ないところで悪さをするヤツほど、卑怯(ひきょう)という相応(ふさわ)しい言葉はないわよ!」
 必死に訴(うった)えた。同時にここで自分と彼女の関係を崩してはいけないとも思った。