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永山あゆむ
永山あゆむ
novelistID. 33809
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moonlight 改稿版(後編)

INDEX|77ページ/104ページ|

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「はいはい、おふざけはここまでにして……あの子はまだ、来てなかったのよね?」
 みちるが健斗と巧に確認する。
「はい。実緒さんは、どこにも……」
「そっか……」
 ネオの顔が暗くなる。
 ――やっぱり、そうだよね。
 そんな言葉を胸の内で思っているネオに、
「大丈夫さ」
 みちるが声をかける。
「あんたの気持ちはちゃんと届いている。最後のとっておきまでには必ず来るはずさ。信じてみようよ。なーに、来なかったら機材ごと実緒の家に運んで、意地でも生音(なまおと)届ければいいんだよ!」
 そんな無茶な、とネオは苦笑い。しかし、励ましてくれる友の声に、鼓動(こどう)が止(や)んだ。
「うん。大丈夫。ありがとう、みっちぃ」
 張りのあるしっかりとした声音でネオは答えた。
「すいませーん! そろそろスタンバイをお願いしまーす!」