moonlight 改稿版(後編)
「うん」
やっぱり。
私を『親友』として見てくれる暖かい声。
彼女しかいない。
「ねぇ、貴方の名前、もしかして――」
ピピピピ! ピピピピ!
「!」
実緒(みお)のすぐ目の前に置いてある、目覚まし時計が鳴り、その音に合わせて目が覚めた。
目を開けると、そこに広がるのはピンクだらけの自分の部屋。
――あれは、夢?
実緒はゆっくりと起き上がり、布団をたたんだ。
そうだよね。私を助けてくれる人は、もう誰も……。
作品名:moonlight 改稿版(後編) 作家名:永山あゆむ